06 | 2025/07 | 08 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
夕日がきれいだ。とパパーは感慨深げに天界の空を見下ろされた。パパーはいたくご機嫌である。そろそろ休まれる時間だからだ。パパーはママーとお二人で休まれる常闇の時間を一日でもっとも楽しまれる。
お召物をゆったりした腰布だけにしてパパーは、お心は急いでいたが、世界の全てを支配する威風堂々たる歩みで回路を渡られ、ママーのもとへ行かれた。すると、寝室にはママーに抱かれた二人の娘神がおられた。一人は無垢の華神様で、ママーの横に座り父神様であるパパーに笑顔を向けられた。もう一人は眠り姫神様でこちらは母神様のひざの上で泣かれていた。
「スエーニャ、ほらお父様がいらっしゃったよ。泣くのはおしまい」
「どうした」
眠り姫神様は約束の時間を守れずに兄神様に怒られたとおっしゃった。あやすママーはパパーにとって衝撃的な言葉を発せられた。
「落ち込んではだめだよ。そうだ、今日はパパーとママーと一緒に寝ようね」
「フロールは? フロールは?」
ママーと一緒に眠ることなどほとんどない小さな無垢の花神様はうれしそうにせがまれた。
「フロールも一緒に寝ようね」
ママーと二人の娘神たちが仲良く広いベッドに入っていく姿を、パパーは何も言わずに見ておられた。それからママーにおっしゃった。
「仕事が少し残っていた。すぐに戻るから先に寝ていろ」
夕日がきれいだ。そうおっしゃった部屋まで戻られると、パパーは幾人かの息子神達を呼ばれた。息子神達がそろった後、虫の居所が悪い声でパパーは言われた。
「ディレクトル、一秒遅れたくらいでキレるな。エロエ、一日でいいから物を壊すのを止めろ。デスコンフィアル、お前はまた仕事をサボってソルダーダといちゃついてたな。マロ、人間で遊ぶな。スィエゴ、好みの子を地上から拉致って来るんじゃない。パヤーソ、フロールの半径1km以内に入るなって言ってるだろう。ロコ、遊んだ後はきちんと床の染みまできれいにしろ。ブランコ、死体を神殿に持って来るな。ネグロ、今日もサビーオをヤったな。お前ら全員、死刑だ」
逃げる間も与えず、パパーはすべての子神様を血祭りに上げられた。
キーナ・ハウスから帰ってきたほろ酔いの父の話しを聞いていた息子達は、涙を拭くも不満が納まらず抗議した。
「だからなんなんだよ、おっとう。パパーの話なんか持ち出して!」
「つまり神話に裏打ちされているように、父は理不尽なものだということだ! クッキーだって俺の稼いだ金で買ったんだ、俺が食って何が悪い!」
お菓子を取られた下の子供が大泣きした。